株式
このページでは、取締役会を設置する株式会社の定款の「株式」について解説しています。
第2章 株 式
(発行可能株式総数)
第5条 当会社の発行する株式の総数は、○○○株とする。

株式を発行できる上限の数を定めます。株式の譲渡制限(第7条)を定めている会社には制限がありません。将来の増資を考えて、多めに設定しておきましょう。
株式の譲渡制限を定めない会社の場合は、設立時に発行する株式数の4倍を超えた数を定めることはできません。
(株券の不発行)
第6条 当会社の株式については、株券を発行しない。

会社法では「株券不発行」が原則であるため、この記載は不要ですが、株券を発行
しないことを明確にするために記載しておくことが多いです。
株券を発行する場合は定款で定めておかなければなりません。
(株券の発行)
第6条 当会社の株式については、株券を発行する。
(株式の譲渡制限)
第7条 当会社の株式は、取締役会の承認がなければ譲渡により取得することがで
きない。

株式の譲渡を制限する定めです。この定めは非常に重要で、株式の譲渡制限を定めるか否かによって、会社法上の取扱いが大きく変わってきます。多くの資金を必要とするため一般の人から資金を集めたいような場合以外は必ず定めます。
譲渡の承認機関は、取締役会を設置する会社の場合は「取締役会」が原則となりますが、定款で株主総会や代表取締役とすることもできます。
(株式の譲渡制限)
第7条 当会社の株式は、代表取締役の承認がなければ譲渡により取得をすることが
できない。
(株主名簿記載事項の記載等の請求)
第8条 当会社の株式取得者が株主名簿記載事項を株主名簿に記載又は記録するこ
とを請求するには、当会社所定の書式による請求書に株式取得者とその取得
した株式の株主として株主名簿に記載され、若しくは記録された者又はその
相続人その他一般承継人が記名押印し、共同して提出しなければならない。
法務省令の定める事由による場合は、株式取得者が単独で請求することがで
き、その場合には、その事由を証する書面を提出しなければならない。
(質権の登録及び信託財産の表示)
第9条 当会社の株式につき質権の登録又は信託財産の表示を請求するには、当会
社所定の書式による請求書に当事者が署名又は記名押印し、提出しなければ
ならない。その登録又は表示の抹消についても同様とする。

上記の例は、第8条、第9条ともに法令どおりの手続きですので記載の必要はありませんが、明確にするため通常は記載することが多いです。
(手数料)
第10条 前二条の定める請求をする場合には、当会社所定の手数料を支払わなけれ
ばならない。

株主名簿記載事項の記載、質権の登録及び信託財産の表示の請求に関する手数料の定めです。通常は記載することが多いです。
(基準日)
第11条 当会社は、毎事業年度末日の最終株主名簿に記載された議決権を有する株
主(以下「基準日株主」という)をもって、その事業年度に関する定時株主
総会において権利行使すべき株主とする。ただし、当該基準日株主の権利を
害しない場合には、当会社は、基準日後に、募集株式の発行、合併、株式交
換又は吸収分割等により株式を取得した者の全部又は一部を、当該定時株主
総会において権利を行使することができる株主と定めることができる。

基準日を定めたときは、基準日の2週間前までに公告しなければなりませんが、定款で定めておけば公告をする必要はありません。必ず定款で定めておきましょう。
(株主の住所等の届出)
第12条 当会社の株主及び登録された質権者又はその法定代理人若しくは代表者は
当会社所定の書式により、その氏名、住所及び印鑑を当会社に届け出なけれ
ばならない。届出事項に変更が生じた場合における、その事項についても同
様とする。

会社は株式名簿を作成し、定められた事項を記載しなければなりません。
株主を管理・把握するため通常は記載します。
(募集株式の発行)
第13条 募集株式の発行に必要な事項の決定は株主総会の特別決議によってする。
2 前項の規程にかかわらず、株主総会の決議によって、募集株式の数の上限
及び払込み金額の下限を定めて募集事項の決定を取締役会に委任することが
できる。
3 株主に株式の割当てを受ける権利を与える場合には、募集事項及び会社法
第202条第1項各号に掲げる事項は、取締役会の決議により定める。

募集株式の発行に必要な事項の決定は株主で行うのが原則ですが、定款に定めることによって取締役会に委任することができます。ただし取締役会に委任する場合は、取締役会で決定することのできる募集株式の数の上限および払込金額の下限を取締役会で定めなければなりません。

